沖縄がまだ「琉球」と称されていた遥か昔。
この地・伊是名島は、当時、各地の豪族たちによる群雄割拠が
続いていた乱世を鎮め、琉球国王として409年の長きに渡って
栄華をきわめた「第二尚氏始祖・尚円王」の故郷です。
銘苅家は、その尚円王の叔父(父の弟)にあたる家系で、銘苅氏は琉球王朝時代に
代々、伊是名島の地頭職を務め、公事清明祭など島の大切な神事なども
司ってきました。
その直系家族が暮らしていた「銘苅家住宅」は、後の沖縄戦の被害を免れて
保存状態も良かったことから、明治39年(1906年)に再建され、
昭和52年(1977年)には国指定重要文化財(建造物)に指定されました。
尚円王生誕の地・みほそ所
伊是名 玉御殿 (国指定重要文化財)
銘苅家住宅 (国指定重要文化財)
戦後間もない1950年。 銘苅家・17代の次男は
この「銘苅家住宅」から分家し、
同じ字伊是名の大通りに住居を建立しました。
昭和の時代までは17代夫婦が生活を営み、平成に入ってからは
空き家となって老朽化が進んでおりました。
時は流れて…2019年。琉球王朝ゆかりの悠久の邸宅に
再び命の灯をともすべく、大規模な改修と丁寧な補修によって、
ここに新たな琉球古民家「銘苅家別邸」が誕生しました。